自分で行う重要ポイントを解説
インターネットの通販などで、衛星放送が見られる新しいテレビに買い替えたときなど、アンテナを設置しなければならないケースがあります。そこで、自分でアンテナの設置を行おうと思った方もいるはずです。
基本的には自分でアンテナを取り付けることはおすすめしませんが、ケースバイケースで、安全を最優先して自分で設置することも可能です。今回は、テレビアンテナ工事を自分で行う際の注意点などについて考えてみましょう。
テレビアンテナの設置工事は自分で可能？
テレビアンテナの設置工事を自分で行うことは可能です。しかし、さまざまな制約もあります。
- 工具が揃っているか
- アンテナ工事について知識があるか
- アンテナを設置する技術力があるか
- 高所作業が行えるか
このような条件をクリアする必要があります。
テレビアンテナの設置については、国家資格などの免許取得義務はありません。ただし、アンテナとテレビの関係や、工具の取り扱い方法など最低限の知識と技術が備わっていなければ、自分でテレビアンテナ工事を行うことはあきらめましょう。さらに、テレビアンテナには種類があります。大前提として、地デジ放送と衛星放送を同じアンテナでは見られないために、両方を見る場合は2種類のアンテナを設置する必要があります。
自分でテレビアンテナ工事を行う例
現在日本では地上デジタル放送と衛星放送（BS/CS放送）があり、どちらも視聴する場合は、地上デジタル放送用のアンテナと、衛星放送用のアンテナが必要になるのです。
また、主な地デジ放送用のアンテナは、八木式アンテナ・ユニコーンアンテナ（ポール型アンテナ）・ デザインアンテナの3種類です。そして、衛星放送を受信するBS/CSアンテナがあります。
地デジ放送用テレビアンテナ工事
まず、ベストな地デジアンテナの設置場所と、アンテナの種類を選びましょう。障害物がなく、テレビ電波の受信が最適となる場所を見つけるのです。一般的には、屋根の上・外壁・破風板・ベランダなどに設置します。テレビ電波が屋内まで届いていれば、屋根裏などの設置でも可能です。
設置場所が決まれば、その場所に設置できる地デジアンテナの種類を選びましょう。アンテナの種類が決まったら、アンテナの本体部分を取り付ける、土台になる金具類の設置です。金具類は、アンテナを設置する場所や、アンテナの種類で異なってくるため、種類を間違えないようにしましょう。
屋根の上に設置する場合は屋根馬が必要で、さらに屋根の上は屋根馬の他に、バランスを保つためにマストとよばれる支柱と支線を使って設置します。外壁に取り付ける場合は、壁面取り付け専用金具を使用します。さらに、壁面にドリルでビス穴を開ける必要があり、雨水浸水を防ぐためにコーキング処理も必要です。
テレビアンテナの取り付けと位置の調節
次に、テレビアンテナ本体を取り付ける作業と、位置の調節です。一般的な方法で、八木アンテナやユニコーンアンテナは支柱に本体を取り付けて、仮止めしておきます。デザインアンテナは直接金具に取り付けます。
そして、地デジ電波を的確に受信できるよう、アンテナの位置調節を行いましょう。場所によっては、地デジ電波のレベルが低く、よく映らない場合は増幅器（ブースター）を使用します。ブースターを設置した後に、アンテナケーブルを接続して、屋内に引き込みます。配線を正確にセットし、テレビが正常に映れば、仮止めを本止めにして、地デジアンテナ工事の完了です。
BS/CSアンテナを自分で設置する方法
BS/CSアンテナで最近流行りの4K8Kの衛星放送を視聴する場合は、4K8K専用アンテナの他に、専用のブースター・分配器・分波器などの付属品も必要になります。BS/CSアンテナの設置場所選定は、正確さが必要です。周囲に高層マンションなど電波の遮蔽物がない場所を選び、南南西の方角に向けます。衛星放送のアンテナは1cmでもズレると映らなくなります。さらに、アンテナの仰角（一般的には40～45°）も、厳密に合わせなければなりません。
一般的に、BS/CSアンテナは、屋根の上・外壁・ベランダなどが選ばれます。設置場所が確定したら、金具とBS/CSアンテナを仮止めしておきましょう。一般的に屋根の上に設置する場合は、地デジアンテナのマストに設置します。外壁ではサイドベースです。ベランダへ設置する場合は、象鼻金具や挟み込み金具を使い、設置します。この段階では落下しない程度に仮に取り付けしておきましょう。
次にBS/CSアンテナの本体にケーブルを接続して、屋内に引き込みます。テレビ1台であれば、アンテナと直引きで大丈夫です。複数台のテレビであれば、分配器や分波器にブースターなどを介します。配線処理が正しく終わったら、衛星放送が映るようにBS/CSアンテナの方角と仰角を正確に調節し、はっきりと映った状態でアンテナを固定します。
テレビアンテナ工事を自分で行う注意点
異論はありますが、屋根の上に高くテレビアンテナを設置する場合は、自分で工事を行うのは避けたほうがよいようです。
まず、転落事故の恐れがある高所作業です。命の危険もあります。
さらに、屋根の上で素人一人がアンテナ工事をすることはかなり難しくなるのです。
そして、アンテナの設置工事中に、誤って工具などを落としたりすると、第三者にケガを負わせることもあります。賠償責任など、厄介な問題が発生することもあります。そのような背景から、屋根上の工事は専門家に任せることが最善の選択なのです。
まとめ
ケースバイケースですが、テレビアンテナ工事を自分で行うこともできます。ただし、大多数のテレビアンテナ工事は、屋根上の高所作業のため危険がともなうのです。さらに、地域の電波状況や、周辺の建物との関係など、素人では簡単に対応できない問題もあります。また、テレビアンテナは長期間、屋外に立ち続けることが多く、完璧な工事が要求されるのです。そのため、専門家に依頼することがおすすめになります。
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