ブレーカーの種類とは?

ブレーカーの種類ごとの役割についてもご紹介

漏電による火災や感電などの事故を防ぐための重要な電気機器である「ブレーカー」は、どの家庭にも設置されているはずです。エアコンに電子レンジ、テレビにドライヤーと多くの家電を同時に使用した際に突然停電になり、「ブレーカーが落ちた」という経験は、誰しも一度はあることでしょう。そのように身近な存在であるにもかかわらず、ブレーカーについて詳しく知らない人が多いのも事実です。そこで今回は、ブレーカーの種類について詳しく見ていきましょう。

1. ブレーカーとは?仕組みや役割を解説

まずは、よくわからない人も多いブレーカーについて、仕組みや役割を解説していきましょう。

ブレーカーとは何か?

「配線用遮断器」とも称されるブレーカーは、電気の流れを遮断する装置です。なぜ電気の流れを遮断する必要があるかというと、電気の回路で起きる「短絡」や「過電流」といった異常事故から、電線を守る際に電気の流れを遮断するのです。このような安全装置としての働きをもつのが、ブレーカーだといえるでしょう。

短絡とは一般的に「ショート」と呼ばれ、決められた道を通らなかった電気が近道を通ることで大電流が流れてしまう現象です。「過電流」とは安全に運用可能な数値や設計した値を上回る電流値が流れてしまう現象であり、コントロールが効かなくなってしまう状態です。

ブレーカーの仕組みとは?

家電を使い過ぎたなどでブレーカーが落ちてしまった時、ブレーカーを見に行って下りているレバーを上げた経験があることでしょう。ブレーカーのレバーは上がった状態が「ON」であり、電気の導通・通電する状態にあるといえます。レバーが下りている状態は「OFF」であり、レバーが下りていれば電気の非導通の状態にあります。 レバーが下りているからといって、家中の電気が使えないわけではありません。

分電盤によって電気は各部屋に分けられます。そしてブレーカーも、分けられた電気に対応して複数設けられます。つまり、キッチンで電気を使い過ぎてブレーカーが落ちてしまっても、落ちるのはキッチンのブレーカーのみでしょう。その他の部屋では変わりなく電気を使えるというわけです。同じように電力を多く使用するエアコンや電子レンジといった家電にも、専用のブレーカーを設置すれば、家中のブレーカーが落ちてしまうのを防げるでしょう。

ブレーカーはどこで使われるか?

電気を安全に使うのに必要不可欠な機器であるブレーカーは、電力供給するところに必ず1台は使われています。家庭用の分電盤や工場など事業所の分電盤、機械制御に用いる制御盤には必ずブレーカーが使われているでしょう。

2. ブレーカーの種類とは?

ブレーカーと一口にいっても、ブレーカーの入っている箱状の分電盤を開くと、大小さまざまなレバーのあるのに気づくでしょう。そこでここでは、ブレーカーの種類を解説しましょう。

アンペアブレーカー

最も大きな1つのレバーが、アンペアブレーカーです。「60A」などと、契約しているアンペア数の明記されているのが見つかることでしょう。電気会社と契約しているアンペア以上の電気を使った時、電気の流れを遮断して供給をストップします。このブレーカーは家全体の電気を管理し、万が一落ちた場合には家中が停電することになります。

ただし、アンペアブレーカーがない場合もあるでしょう。その場合、「スマートメーター」が設置されているのかもしれません。2016年の電力自由化に伴い、自由に電力会社を選択できるようになったのをきっかけに導入された、デジタルで電気使用量を計測できる電気メーターです。2016年以降はこのスマートメーターに切り替えられています。

安全ブレーカー

回路ごとに電気を管理するのが安全ブレーカーであり、部屋ごと・消費電力の大きな家電ごとに分けられた回路ごとにレバーが用意されているはずです。そのため、小さなブレーカーの複数並んでいるのが見つかるはずです。電気を多く使い過ぎた回線があると、そのブレーカーのみが落ち電気を遮断するでしょう。

漏電ブレーカー

どこかで漏電の発生した際に電気の流れを遮断させるのが、漏電ブレーカーです。漏電の起こったままで電気を使い続けると、火災や感電の危険性があるからです。漏電を素早く察知して、危険な状態になるのを未然に防ぐ重要な役割があるブレーカーでしょう。

3. まとめ

ブレーカーは、短絡や過電流、漏電などによる火災や感電、家電の故障などを防ぐ重要な役割があります。普段多くの家電に囲まれ電気とは切っても切れない生活を送っている以上、ブレーカーの種類や役割は覚えておかなければなりません。一度、自宅の分電盤を開けてブレーカーを確かめてみるといいでしょう。

「株式会社HLS」は、エアコン工事やテレビアンテナ工事など電気工事を広く承っております。ブレーカーについても、取替工事や回路調査などを行っておりますので、ブレーカーについて気になる症状がある、ブレーカーを交換したいなどという方はお気軽にお問い合わせください。

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